2022
PROJECT07 | 子育てとあそび場 隊員活動レポート
思わず子どもと一緒にお出かけしたくなるような、魅力的な佐賀県の公園マップをつくることが「子どもとおでかけ編集室」の仕事です。このかわいらしくてワクワクする響きの、すてきな仕事に着任したのは、昨春に大学を卒業したばかりの堀江恵さんです。
大学を卒業してはじめての仕事、佐賀というはじめての土地、親元を離れてはじめての一人暮らし。はじめてだらけの新生活を経て、もうすぐ半年が経とうとしている今、彼女はどんな場所にいるのでしょうか。
「子どもとおでかけ編集室」でのお仕事は、佐賀県内の公園とその周辺の情報を集めて編集したり情報発信したりするもの。すでに、Instagramにはたくさんの佐賀県内の公園情報が公開されています。
堀江さん(以下、堀江) 私が協力隊として働き始めたのは2022年の2月からでした。その3か月後から本格的にInstagram「子どもとおでかけ編集室」の運用を開始するということで、最初はそれに向けしっかりと準備しました。
Instagramでの投稿とはいえ、しっかりと取材して、記事を書き、写真を撮って、編集をします。私は県庁採用の協力隊ですが、株式会社音成印刷さんで受け入れをしてもらっています。投稿記事も社内のデザイナーさんに依頼して整えてもらい、社内校正を通します。その後、佐賀県庁での校正に入り、やり取りを何回か行ってようやく公開する、という流れです。結構大変ですよね?(笑) はじめの頃は、1本の記事を投稿するのに1か月前から動かないと間に合わないという感じでした。今はもう少し早くなってるかな!
堀江 このお仕事の特徴は、「県の公式アカウントで発信する」ということです。情報の正確さや書き方のフォーマルさが常に求められるんです。とはいえ、堅くなりすぎると読んでもらえなくなっちゃいますよね。だから、その辺りのバランスというか。いまの状況に最適化した文章を書けるようになってきた感覚はあります。文章も写真も、やってみて先輩方に添削してもらっています。これも徐々にパターンが掴めてきたかな。
もう1つ、佐賀移住のことを伝えるInstagramもしています。こちらは「佐賀に来てびっくりしたことやおもしろいこと」、「佐賀での日常の生活のこと」などを発信して欲しいと言われてつくりました。最初の頃は週に1本のペースで発信していましたが、だんだんネタ切れしてきて(笑)。今は不定期に更新しています。こちらは自由にゆるくやらせてもらっていますね!
佐賀に移住して間もなく、県公式アカウントと個人の2つの情報発信を同時に行うのは、なかなか難しいはず。堀江さんは持ち前の明るさとポジティブさで、この状況を楽しんでいるようにさえ見えます。
はじめての佐賀暮らしをしながら、たくさんのアウトプットをし続ける堀江さん。ふわふわとやさしい見た目の印象とは異なり、不慣れな仕事にもチャレンジし、着実に前に進んでいる印象を受けます。
堀江 この仕事をしていると、色んな人たちと仲良くなれます。飲食店の人たちとじっくりお話ができる機会って、普段あまりないですよね。あとは、県内全域の公園が対象で、地図をたくさん見ました。おかげで、佐賀県20市町の名前と場所がすぐ分かるようになりました。こういった部分は、この仕事をやっていて良かったなと思うところですね。
堀江 その反面で課題に感じるのは、地域に根差す感覚に欠けることです。もうちょっと地域の人たちと仲良くなれたらなと思います。子どもの頃からガールスカウトに参加していたからだと思うんですが、家や学校の外で仲間と一緒に楽しむことも好きなんです。
佐賀の人たちと話してちょっと残念に思うのは、「佐賀=何もない」というイメージを自分たちが持っていることです。外からやってきた人間からすれば、佐賀には色んな良いところがあることがよく分かります。だけど、ずっと住んでいると気づけないのかな?子どもの頃から佐賀に愛着を持っておくことは大事だと思うし、子育て環境が良いということも客観的な視点から伝えていきたい! 佐賀の人たちにも外の人たちにも、どんどんアピールしていきたいなと思っています。
順調に佐賀での仕事も暮らしも慣れて楽しめるようになってきた堀江さん、いよいよこれから公園マップづくりが始まるそうです。
堀江 Instagramの投稿頻度が10月から2週間に1回に減ったおかげで、じっくりとマップについて考える時間をつくれるようになりました。仕様やページ数、ウェブサイトなどをつくるのかなど、今のところ未定です。1から決めていくのは楽しみである反面、「本当にこれでいいのかな?」という心配もあったりしてすごくドキドキです!
堀江 それから、実は他の隊員さんと一緒に共同で何かイベントをやってみたいんです! いまはマップやInstagramの更新で手一杯なんですけど……(笑)。あとは、年齢が近い隊員さんと一緒に佐賀県内に同世代の輪を広げていきたいなと思ってます。そして、佐賀が地元という友だちをたくさんつくりたいですね!
やりたいことと、いまやるべきことをしっかりと認識できている堀江さん。子育て世帯はもちろん、佐賀の色んな若い人たちを巻き込んで、笑顔の輪を広げていってくれると思います。
取材・文 佐々木元康
※この記事は2022年10月取材時点のものです。
(参考リンク)
・子どもとおでかけ編集室(@kodomo_odekake_saga)
・のんびりさが移住日記(@nonbiri_saga)