vol.7 2024.3.20

佐賀に行ったこともなければ、協力隊のことも知らなかった夫婦が移住するまでの話。後編

「これに応募する!」
「え!どれ!?」

地方移住になんてちっとも興味のなかった夫(当時、婚約中で同居していた)が選んだのは佐賀市三瀬村の地域おこし協力隊の募集でした。

さて、後編です。うっかり前編を呼んでいない方は前編へ戻りましょう!
というわけで、皆様こんにちは! SCNの門脇恵です。前編ではどういうわけか急に地方移住の勧誘チラシを片手に「これに応募する!」と言い出した夫の話で終わりました。

そんな夫が選んだのが佐賀市三瀬村の地域おこし協力隊の募集なのですが、実は私もたくさんある地方移住の勧誘チラシの中で1番気になっていたのが佐賀市の地域おこし協力隊の募集だったんです。そんなことは一言も伝えていなかったのに偶然にも意見が一致してしまった。全く考えていなかった地方移住の選択肢が急浮上した瞬間でした。私は今でもあの瞬間のことを鮮明に覚えています。何か人生の節目になる瞬間に、スローモーションで世界が動くことってないですか? まさにそんな記憶に残る瞬間でした。

当時、佐賀市の協力隊募集は三瀬村で直売所の支援をする仕事と、同じく佐賀市の富士町での森林組合勤務の林業振興の仕事の2つが募集されていました。夫は、三瀬村の福岡からも近く1日に1万台もの車が通る国道がある地理的要件とそんな場所での直売所の支援という仕事内容に惹かれたそうです。私は、前編でも話したように元々、山に興味があったので富士町の林業振興の募集に惹かれていました。環境もよさそうで、イベントでお会いした役場の皆さんもあたたかく、好印象でした。

書類選考後の2次審査が現地での選考とのことだったので、私たちは先のことをあまり深く考えずとりあえず応募し、選考に通ったら現地に行ってみて、それから考えよう! ということで応募を決めました。佐賀に行ったこともなければ、協力隊のことも何1つ知らなかったのに……。今思うと若かったんですね。当時、私は29歳、夫は24歳のときでした。

幸いにも、私たちは2人とも書類選考を無事に通過。1泊2日の現地選考へと進みました。1日目は地域の方と交流したり、話を聞いたり、現場を見学させてもらったり、どんな場所で暮らし働くのかを見せてもらう体験のような1日。2日目はかっちりした面接といったプログラムでした。今は割とメジャーな協力隊募集の手法になっていますが、採用前に現地でお互いに交流を深めるというのは当時としては珍しかったのではないかと思います。お互いのことを知る意味でも1度は現地を見に行くのは大切なことですね。

同日程で、三瀬村と富士町で全く別行程の2日間を過ごし、夫と合流したときに「どうだった?」と聞くと「すごくよかった! 合格したら移住したい!」と! 移住に全く興味のなかった夫が移住する気満々に!!! もちろん、私の2日間の感想も「合格したら移住したい!」ということで、どちらか1人でも合格したら佐賀に移住しよう、と意見が一致したわけです。

ドキドキしながら結果を待つと、ありがたい話に2人とも合格! 移住に興味ないと言っていたのにどういうわけだか、あれよあれよという間にことが運び、超スピーディーに佐賀へと移住することになりました。

本当にいろんな偶然が重なって佐賀に来ることになったのですが、あの時佐賀に移住することを選んで本当によかったと思っています。あれからもうすぐ10年。いろんなことがありました。スローライフと思いきや明け方まで仕事をする日々があったり、地域の人から呼び出されて怒られることがあったり、逆にすっごく感謝されることがあったり。結局、夫は志半ばで協力隊を1年半で退任したり、地域の人と移住の仲間と一緒に持続可能な地域づくりを目指すNPO法人を立ち上げたり、酔っぱらって遭難しているのを助けられたり…(笑)。遭難したのは私じゃなくて夫だけですからね。私はすぐ眠くなっちゃうタイプなので(笑)。

笑ったり、泣いたり、怒ったり、反省したり、楽しいことばかりでした。そして、1番ありがたかったのは、何よりもたくさんの仲間に恵まれたこと。3年間の協力隊の任期を終えて定住することを決めた1番の理由はここに一緒に暮らしていきたい仲間がたくさんいたことでした。美しい山も、田園風景も、豊かな水も日本中どこにでもあふれているけれど、案外、気心の知れた仲間がたくさんいる場所は少ないものです。

結局のところ、どうして佐賀に移住したのか? と聞かれると、正直よくわからないんですよね。もう偶然としか言いようがない(笑)。たまたまあの日イベントに行ったから、チラシを放り出しておいたから、たまたまタイミングが良かったから……。

でも、きっと何か地方に可能性を見出したのではないかと思っています。私の場合は、前編でも話したように確たる意志を持って地方に何かある! 地方で暮らしてみたい! と。夫はどうしてそう思ったのかは未だに全然わかりませんが、何かきっと地方に光を見出したんだと思います。地方に暮らす人が都会に憧れて地方を出ていく時代から、都会に暮らす人が地方に憧れて都会を出ていく。そんな時代に今少しずつシフトしているのだと感じています。

そして、佐賀での暮らしは10年経ったけれど、まだまだ全然飽きない! それどころかやりたいことばかり増えていく。楽しいことばかり増えていく。そんな日々です。今回は移住するまでのお話でしたが、またいつか、移住してからの楽しい日々のことも書きたいと思います。最後まで読んでいただきありがとうございました! 地方は、佐賀は最高ですよ~!

佐賀に行ったこともなければ、協力隊のことも知らなかった夫婦が移住するまでの話。完。

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