PROJECT03 暮らしと交通

地域交通も、スポーツも、 もっと生きやすい社会づくりの手段

公共交通をよりよくする仕事
くらしのモビリティサポーター
木村 瑠々花(きむら るるか)さん

取材・文 門脇 恵

PROJECT 3

地方ではどこへ行くにも車が必要です。人口減少の中で失われつつある路線バスやコミュニティバス。くらしのモビリティサポーターは地域社会で暮らす人びとにとって最適な公共交通を計画する仕事です。

くらしのモビリティサポーターに就任したのは、女子サッカーが大好きな木村瑠々花さん(以下、木村さん)。好きだと言っても、自分がサッカーをプレイすることよりも、サッカーを頑張る女性をサポート好きだという。誰かをサポートすることが得意な木村さん。どんなことを大事にしているのかでしょうか? 今までのことや、くらしのモビリティサポーターとしてどんなことを実現したいのかを伺いました。

女子サッカーと出会って見つけた「誰かのために」をチカラにすること

木村さんが女子サッカーを好きになったきっかけは高校生のころに、なでしこジャパンがワールドカップで優勝したときのことだったそうです。どんなところに惹かれたのでしょうか。

木村さん(以下、木村) 高校1年生のとき、なでしこジャパンの活躍する姿を見てすごく惹かれました。男性がメインであるサッカー業界の中で、頑張っている女性選手がいるということが素直にかっこいいと思いました。そして、本業として他の仕事を持ちながら、世界でトップになれるということに感動しました。そんな眩しい成果の裏には想像以上の苦労もあって、そのギャップにも驚きました。

サッカーの仲間たちと一緒に。スポーツを通してたくさんの出会いがあったそうです

木村さんは自身のことを「誰かのために」という思いがパワーになるタイプだと話します。

木村 女子サッカーが好きっていうとサッカーをしていると思われがちなんですが、実は女性スポーツ界やアスリートたちをサポートすることをずっとライフワークにしてきました。私は誰かのためにといった他人主語でエネルギーが湧くタイプだと思っています。自分のことを振り返ると裏方の方が向いていて、誰かを支えることの方が好きです。

でも、あまりに行き過ぎてしまうと「なんで自分がこれをやっているんだろう?」と、一瞬気持ちが途切れるときがきます(笑)。それからは、誰かのためにというのはもちろん、自分や身近な人のために頑張る要素を大切にするようにしました。最近は自分事としてとらえる視点が持てるようになり、純粋にわくわくすることを選択できています。

苦手なことも、掘り下げれば得意なことに

大学でもスポーツ科学の分野を専攻していた木村さん。卒業後はスポーツ業界に進むのかと思いきや、不動産会社に就職したそうです。どんな思いがあったのでしょうか。

木村 個人的には不動産業界には興味がありませんでした(笑)。でも、あえてスポーツ業界ではない外の世界に飛び出すことで、女性スポーツ界への貢献のヒントを学べるのではないか?と思い選びました。不動産業界というよりは不動産という商品やサービスの提供を通じて社会課題の解決をめざしていくという会社のスタイルと、先輩たちの人柄に惹かれて入社を決意しました。

自身のことも冷静に分析しながら振り返る木村さん。トライ&エラーを繰り返しながら着実に前に進みます

前職では主に営業職を担当していたそうですが、最初は営業が得意ではなかったそうです。

木村 営業が本当に苦手で…(笑)。先輩たちに支えられながら、どんな営業が苦手なのか、どうしたら一歩その壁を越えられるのかとかを、とにかくたくさん話しました。そうして実践していく中で、お客さまの「家が欲しい」というニーズの中に、潜在的に今の住まいに何かしらの「不満」があることに気が付きました。それで、お客さまの話をまずはよく聞き、どのような暮らしをしたいのか想いや条件を整理する。そして現状の課題を解決できるような提案型スタイルがしっくりくるようになりました。

たくさんの人と話して埋まっているニーズを見つけたい

不動産の仕事でもやっぱり誰かのために、今よりすこし良い未来になるサポートをしていた木村さん。どうして今度は地域交通という新しい分野に挑戦することにしたのでしょうか。

木村 前職を退職して、次は何をしようかと選択肢がある中で、このくらしのモビリティサポーターのプロジェクトが輝いて見えました(笑)。交通の分野なんて何も知らないけど、たぶん私はこの仕事が好きだろうなと直感的に思いました。何かを選ぶときに直感も大切にしているのですが、今回もタイミングに縁を感じて次は佐賀で暮らそうと思いました。

木村さんはいつもさわやか。さりげない気配りも素敵です。

木村 新しい交通を導入して便利になったっていうだけじゃなくて、交通がよくなることで周りにいろんな効果が生まれるはずです。また、愛着のある場所で暮らせる、自分で食べたいものをスーパーで選べる、安心のために病院にいける、会いたい人に会いに行ける。そんな暮らしへの小さな波及も大切にしたいです。交通の勉強ももちろんするんですけど、何よりも、いろんな人とたくさん話したいです。そして、まだ気づけていない、埋まっているニーズを交通と絡められるようにできたらいいなと思っています。

スポーツも不動産ももっと生きやすい社会づくりの手段だととらえています。今度はそれが地域交通になった。新しい分野ではありますが、本質は変わらないと思います。この3年間を楽しい修行をするようなつもりで挑戦してみたいです。

「誰かのために」を大切にできる木村さん。3年間でどんな地域交通の課題への糸口を見つけるのでしょうか。きっと今よりもっと生きやすい社会づくりのきっかけになっているはずです。

取材・文 門脇 恵

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